フリーランスとして仕事を始めると、制作や営業だけでなく、自分でやらなければならないことが一気に増えます。
そのひとつが「お金の管理」です。
売上はどうやって記録する?仕事で買ったものは経費になる?領収書はどうする?確定申告って何を準備するの?
私自身は商業高校から商学部へ進み、学生時代に簿記を学んでいました。
ところが、大学卒業後に入ったのはテレビ制作会社。
その後も町役場の広報、販売促進、テーマパークのエンタメの裏方など、学生時代に学んだ会計とは離れた仕事をしてきました。
周りの友人たちが経理や会計事務所、金融関係の仕事に進んでいく中、私はまったく違う方向へ。
まさか卒業して約10年後、フリーランスになった自分がその知識を使うことになるとは思ってもいませんでした。
※ この記事は、私自身のフリーランスとしての経験や会計を学んだ経験をもとにまとめています。
税務上の取り扱いは状況によって異なるため、個別の判断が必要な場合は税務署や税理士などの専門家へご確認ください。
学生時代の簿記が、約10年後につながった
学生時代は簿記が好きで、比較的得意な科目でした。
とはいえ、そのころ勉強していたのは、あくまで問題文の中にある会社のお金です。
「商品を○円で仕入れた」「売掛金○円を回収した」といった問題を読んで仕訳をすることはできても、自分自身が事業をするとなれば話は別。
実際にフリーランスになってみると、「これはどう処理するんだろう?」と考える場面は当然ありました。
それでも、ひとつずつ調べたり友人に聞いたりしながら処理していくと、
「学生時代に勉強したあれって、このことだったのか!」
と、問題文の中だけにあった知識が現実のお金と少しずつつながっていきました。
現在は自分で帳簿をつけ、青色申告で確定申告をしています。
もちろん、企業の経理を担当できるほどの知識があるわけではありません(笑)
分からないことがあったときに、経理や会計関係の仕事をしている学生時代の友人に聞ける環境にもかなり助けられています。
会計が分からないフリーランスは意外と多い
自分で仕事をするようになって気づいたのが、クリエイターの中には「制作のことは分かるけれど、会計は全然分からない」という人も少なくないことでした。
実際、フリーランスで仕事をしている友人から会計について聞かれ、私が説明することもありました。
そこで、
これって、ほかにも知りたいフリーランスがいるのでは?
と思ったのが、このブログで会計についても発信しようと思った理由です。
このブログではものづくりについて発信していますが、作ったものや自分のスキルから収入を得るようになれば、その先にはお金の管理も出てきます。
デザインでも、ハンドメイドでも、Web制作でも同じです。
規模が大きくなれば税理士などの専門家にお願いする方法もありますが、小さく始めたばかりの個人事業では、そこに費用をかけるか迷うこともあると思います。
だからこそ、まずは「自分で仕事をするなら、どんなお金の管理が必要なのか」を知っておくだけでも違うと思っています。
フリーランスのお金管理でやっていること
難しく考えるとキリがありませんが、私が普段やっていることを大きく分けると、こんな感じです。
- 売上を記録する
- 仕事に必要な経費を記録する
- レシートや領収書を保存する
- 見積書・請求書を発行する
- 入金を確認する
- 帳簿をつける
- 確定申告に必要な書類を作る
国税庁でも、1年間の所得を正しく計算するため、収入金額や必要経費に関する取引を記帳し、取引に伴う書類を保存する必要があると案内されています。
「会計」と聞くと難しそうですが、まずは仕事で入ってきたお金と、仕事のために使ったお金をきちんと記録するところから始まります。
売上を記録する
私の場合は、クラウドソーシングや業務委託などで受け取る売上があります。
「銀行口座にお金が入ってきたから終わり」ではなく、帳簿上の売上として記録していきます。
クラウドソーシングでは手数料などもあるため、「実際に振り込まれた金額と売上はどう考えるの?」と迷うところも出てきます。
このあたりは少し長くなるので、別の記事で実際の記録方法をまとめる予定です。
仕事に使ったお金を経費として記録する
仕事をするために必要になった支出は、条件に応じて必要経費として扱います。
国税庁では、必要経費について、収入を得るために直接必要な売上原価や販売費、管理費などの業務上の費用としています。
プライベートと仕事の両方に関係する支出については、業務上必要な部分を明確に区分できる場合、その部分を必要経費にできるとしています。
デザイナーなら制作ソフトや素材、文具など、仕事によって必要になるものもさまざまです。
「これは何費になるの?」「このソフト代の勘定科目は?」と友人から聞かれることもあるので、経費や勘定科目についても別の記事でまとめていきます。
レシートや領収書を保存する
経費を記録するため、購入したもののレシートや領収書なども保存しています。
私はその年の分をまとめる場所を作って保管しています。
最近は紙だけでなく電子データで受け取る書類も多いため、それぞれに合った方法で保存しておく必要があります。
見積書や請求書も自分で発行する
会社員のころは会社がやってくれていたことも、フリーランスになると基本的には自分で行います。
業務委託先などへ提出する見積書や請求書もそのひとつです。
私は現在、弥生の「Misoca(ミソカ)」を使って見積書や請求書を作成・管理しています
開業したばかりのころは「できるだけお金をかけずに自分でやろう」と考えて、会計処理もスプレッドシートを使って管理していました。
ところが、手入力なのでミスが出る。
そして、
「どの表を作ればいいの?」
「確定申告では何を提出するの?」
と、開業初年度は分からないことも出てきました。
その後、会計ソフトを使って仕訳を入力すると、必要な帳簿や書類の作成につなげられることを知り、
「これならお金を払ってでも時間を買った方がいい!」
と思い、会計ソフトを使うようになりました。
弥生を選んだ理由や、ほかの会計ソフトも実際に触って比較した話は、それだけで長くなるので別の記事にします。
簿記の資格がないと自分でできない?
「自分で帳簿をつけるなら、簿記の資格が必要なの?」と思う方もいるかもしれません。
私は簿記を勉強していたので、その知識が今とても役立っています。
でも、簿記の資格がなければフリーランスの会計ができない、ということではありません。
以前一緒に働いていた個人事業経験のある方が、大人になってから簿記の勉強を始めたことがありました。
なぜ今から勉強するのか聞いてみると、「人に任せるとしても、経営する自分自身が何も知らないのはよくないと思った」という話をしていました。
その言葉は今でも印象に残っています。
全部を自分で処理する必要はないし、難しいところは専門家にお願いする方法もあります。
それでも、自分の仕事でどれくらい売上があり、どれくらい費用がかかって、結果としてどうなっているのか。
自分のお金のことを自分でも理解できるようにしておく。
そのための基本的な知識は、持っていて損はないと思います。
そして一番言いたいのは「こまめに帳簿をつけよう」
これは、フリーランスを始めたころの自分にも、現在の自分にも言いたいことです。
帳簿は、できればこまめにつける。
仕事が忙しくなると、ついつい後回しにしてしまいます。
【SWELL:ふきだし/しらほな】
「こまめに帳簿をつけましょう」と言いつつ、私もあとでまとめてやりがちです……。
半年に1回できればいい方になることも(笑)。せめて月末にはやるように、私も頑張ります!
本当は取引が発生したタイミングで記録していければ理想的。
後回しにすると「これ何の支払いだっけ?」と確認するところから始まるので、結局自分が大変になります。
国税庁も、収入や必要経費に関する日々の取引を記帳することを案内しています。
未来の自分を楽にするためにも、お金の記録はため込まない。
……私自身もこの記事を書いたことを忘れずにやろうと思います(笑)。
このブログでは、フリーランスの会計も分かりやすく
会計には、売上・経費・仕訳・借方と貸方・勘定科目・貸借対照表・損益計算書など、初めて見ると難しそうな言葉がたくさん出てきます。
でも、ひとつずつ意味が分かってくると、それぞれがつながってきます。
このブログでは、会計の専門家としてではなく、実際にフリーランスとして仕事をし、自分で帳簿をつけて確定申告をしている立場から、私自身が経験したことや、友人から実際に聞かれたことを中心にまとめていきたいと思います。
「クラウドソーシングの売上ってどう記録する?」
「ソフト代って何費?」
「借方と貸方って結局何?」
「貸借対照表と損益計算書ってどう違う?」
そんな疑問も、これからひとつずつ記事にしていく予定です。
ものづくりや自分の得意なことで収入を得られるようになったとき、その先に必要になるお金の知識。
「難しそう」で終わらせず、自分の仕事のお金を自分で理解できるようになる。
このカテゴリーが、そのきっかけになればうれしいです。

